RX-7(FD3S)総括

今の車(RX-7 - FD3S [RSグレード, Ⅴ型])に乗り始めて、気付いたらもう1年半以上経っています。
暖かくなる頃には、もう2年になるわけです。時が経つのは早いですね。
今日は、1年半乗ってきた総括を一般論も含めて書こうかなと。
ちなみに私は基本街乗りなので、限界付近の挙動がどうこうという話はあまり出来ませんので。。。

まず、RX-7の大きな特徴であるロータリーエンジン＋シーケンシャルツインターボ。
レシプロエンジンと違い、シンプルな構造でかつコンパクトで軽いエンジンです。ですので、排気量の割りに出力は大きく、エンジン自体は小さく軽いため、車の基本性能が上がります。

メーカー自主規制(←もう過去の話となりつつありますが)の280PS出力の国産車で1200kg台の軽量を維持しているのは、このRX-7(FD3S)しか存在しません。
# おっと、NSXのType-S Zeroのグレードも1200kg代でしたね。
# 走りに徹しすぎてエアコンやら基本装備がありませんが。。。
# それ以前に1000万円する車ですしね。

ターボ車はエンジン特製としてパワーは出るけど高回転までまわらない、やら色んな話を聞きますが、このエンジンに関しては、そんなことはなくレブリミットまできっちり回るし、高回転でもブーストがたれることもありません。
3000rpm付近でパワーが盛り上がり始め、4500rpm〜5000rpmから排気音が変わり、もう一段階パワーが付きます。で、そのまま7000rpmを超えるところまで加速し続けます。まるでNAエンジンのようなフィーリング！

これは「ロータリーフィーリング」なんて言葉があるらしく、軽くて高出力のエンジンのため、一度ロータリーの火の玉加速を体験すると、なかなかレシプロに戻れないとか。それは、すごくよく分かる気がする。
踏み込むと、スムーズに高回転まで吹けあがり、素晴らしい音色と凄まじい加速を弾き出してくれます。

あと、さっき少し触れましたが、なんといってもエンジン音が良いですね。モーター音みたいなロータリー独特のエンジン音。VTECの音も好きだけど、ロータリーの高回転と共に弾むビートは官能的で最高。

あ、そういえば"ロータリーエンジン"っていうと「燃費良くないでしょ？」なんて言われますが、スポーツーカーの平均くらいだと思うのですが。うちのFD(5型)だと、街乗りで5.5〜6.5km/l、高速で8.5〜9.5km/lくらいです。GT-Rやスープラとそれほど変わらないのでは、と思います。

その他、エンジンの特製上もあってか、非常に重心が低くハンドリングも鋭い。
エンジンがコンパクトなためフロントミッドシップに位置しています。そのため、(前後での)重量バランスが理想的となり、その恩恵によりコーナリング性能はどの国産車より高い！・・・なんて言われてますが、そこまで乗り比べたことも無いので私には最高かどうかはわかりませんが、足もついてきますし、性能が高いことは同意。

前述の通り、足回りも純正の割りにガッチリしているし(それに私のFDはRSグレードのためビルシュタイン製です)、ブレーキも高容量で私にはオーバースペックなくらいです(同じくRSグレードのため17インチ用のディスクとキャリパーです)。

とまぁ、ここまで良いことばかり書いてきましたが、良いところばかりでもないです。

まず、一番ガッカリしたのが内装。新車価格400万円の車とは思えないくらい"ちゃっちい"。半端なく軽量化を目指して作られた車なので仕方ないといえば仕方ないのですが。。。
左ひじをセンターコンソールについて運転していると、所々でミシミシと安っぽい音がするし、ドアを閉めたときのガチャッっていう音は一昔前の軽自動車って感じです・・・。

あとは、エンジンの特製上やむを得ん部分ですが低速トルクの無さですかね。停止時からの発進は、少し踏み込まないと軽自動車にも置いていかれます。車内が狭い・荷物があまり積めないのは・・・スポーツカーの宿命なので、まぁ仕方ないか(笑)

噂どおり、メンテナンスにも気を使いますが、今のところ大きな問題は出ていません。プラグも1年(5000km〜6000km)交換ですが全然かぶらないし。ただオイルだけはまめに交換した方が良いみたいですね。レシプロエンジンと違い、ハウジング内に絶えずエンジンオイルを注入する必要があるため確実に減っていくようですし。

国産車で"ピュアスポーツ"と呼べるのは、このRX-7とNSXくらいですよね。日本の車事情を物語るかのようにどっちも絶版車だけど・・・。

こんなRX-7(FD3S)ですが、まだまだ乗り続けようと思っています。
この車より魅力的な車(スポーツカーに限らず)が登場するその日まで。

マツダ RX‐7―ロータリーエンジンスポーツカーの開発物語