Amazon EC2/S3を使ってみた - 1.AWSへの登録〜S3を使う

Reaching the Arctic Sea by wili_hybr


d:id:rx7:20080420:p2 の流れで、巷で流行りのAmazon EC2/S3を試してみることになりました。


簡単に説明しておくと、「Amazon EC2 (Amazon Elastic Compute Cloud)」および「Amazon S3 (Amazon Simple Storage Service)」は共にAmazonが展開する"Amazon Web Services"(通称:AWS)のサービスで、EC2は仮想マシンのホスティングサービス、S3は大容量のストレージホスティングサービスです。

両者とも、所謂HaaS(Hardware as a Service)形式で提供されていて、使用した時間・容量に従って料金が決まる、完全なる従量課金制のサービスです。


これら2つのサービスの詳細については、以下のAmazon Web Servicesの公式ページで紹介されていますし、既に様々なWebサイトで紹介されていますので、ここでは割愛します。(時間が出来れば、そのうちまとめるかも。)

Amazon EC2, Amazon Elastic Compute Cloud, Virtual Grid Computing
http://aws.amazon.com/ec2
Amazon S3, Amazon Simple Storage Service, Unlimited Online Storage
http://aws.amazon.com/s3


今回試してみるS3(ストレージサービス)については以下の通り、使用量およびリクエスト量によって課金され、使用量1GBあたり$0.15と大変お手軽な価格から利用できるようになっています。

Storage
$0.15 per GB-Month of storage used 
Data Transfer
$0.10 per GB - all data transfer in

$0.18 per GB - first 10 TB / month data transfer out
$0.16 per GB - next 40 TB / month data transfer out
$0.13 per GB - data transfer out / month over 50 TB 

Requests
$0.01 per 1,000 PUT or LIST requests
$0.01 per 10,000 GET and all other requests*
* No charge for delete requests 


とりあえず、使えるようになるまでの過程を残していこうと思います。

まず利用登録

何はともあれ、EC2やS3のサービスを使うためにはAWSへの登録が必要です(無料)

Amazon Web Services
http://aws.amazon.com/

↑のAWSのトップページの右部にある「Sign Up for AWS」の「Click here to sign up!」リンクをクリックし、アカウントを作りましょう。メールアドレスや住所や電話番号を登録する必要があります。

登録したメールアドレス宛にAWSからメールが届くと完了です。

EC2/S3の利用登録

AWSのトップページの左部にある「Infrastructure Services」の「Amazon Elastic Compute Cloud」リンクをクリックするとEC2のトップページへ遷移します。

EC2のページの右部に「Sign Up For This Web Service」をクリックし、遷移先の料金表の下部にある「Complete Sign Up」をクリックすると登録完了です。

アクセスキーの取得

では、次にAWSにアクセスする際に使うIDを取得します。
AWSのページの右部にある「Your Web Service Account」にマウスを乗せるとメニューが表示されるかと思います。
で、上から2番目の「AWS Account Identifiers」をクリックすると以下のようなページに遷移します。


https://farm3.static.flickr.com/2270/2436051777_b35a8f5dca_o.png

この中の「Your Access Key ID」と「Your Secret Access Key」をメモっておきましょう。
「Your Secret Access Key」については、"+"のアイコンか"Show"のリンクをクリックすると表示されます。

じゃあ、S3を使ってみましょう

今回は、一番簡単であるFireFoxのアドオンである「S3Fox」を使ってみることにします。
以下のリンク先からインストールしてしまいましょう。

Amazon S3 Firefox Organizer(S3Fox)
https://addons.mozilla.org/ja/firefox/addon/3247


インストールが完了したらFireFoxの再起動を行い、FireFoxの上部メニュー「ツール」から「S3 Organizer」をクリックして起動します。

初回は、左上にある「Manage Accounts」をクリックして先ほど登録したアカウント情報を登録します。

ここで使うのは、先ほど「AWS Account Identifiers」で入手した情報(Access Key ID と Secret Access Key)です。Account Nameは任意でOKです。入力が終了したら「Add」をクリックしてアカウントの登録は完了です。

Bucket(バケット)の作成

まず、Bucketを作成する必要があります。
Bucketとは、所謂トップディレクトリに相当するもので、例えば「rx7」というBucketを作成すると、アクセスするURLが以下のようになります。


BucketはS3Foxの右部のエリアで、「右クリック」⇒「Create Directory」で作成可能です。

ファイルのアップロードとアクセス制御

ファイルのアップロードは物凄く簡単です。先ほど作成したBucketのディレクトリを開き、そこへファイル等をドラッグ&ドロップするのみです。
普通のFTPクライアントやファイラー同等に直感的な操作が出来るようになっています。


アップロード後は、以下のURLでアクセスすることが可能です。

http://s3.amazonaws.com/${Bucket名}/${アップロードしたファイル名}

しかし、デフォルトの状態では、自分自身のみしかアクセス可能となっていませんので、ACLの設定を変更する必要がありますが、これもやり方は簡単。


https://farm4.static.flickr.com/3160/2436051809_81980241b3.jpg

作成したBucket以下のリソースを全て誰からでもアクセス可能とするためには、作成したBucketを右クリックし、「Edit ACL」を選択し、「EveryOne」の行にある「Read」の"×"印をクリックしてチェックを入れ、右下にある「Apply to subfolders」(下位フォルダに同様の設定を行う)にチェックし「Save」をクリックするとACLの設定は完了です。

これで、先ほどのアップロードしたファイルが参照できるように変わったと思います。
特定のファイルのみ公開したい場合などは、上記のやり方を少し応用するだけで簡単に出来ると思います。


ACLの設定では、他にも特定のユーザのみに認証付きといった形で公開することなどもできるようです。
このように、Amazon S3では、非常に簡単に大容量のファイルや公開制限をつけたファイルのやり取りを行うことが可能です。


S3の簡単な使い方がわかったところで、次はAmazon EC2を試してみたいと思います。

参考

WEB+DB PRESS Vol.43 - はじめてのAmazon EC2 & S3
http://gihyo.jp/magazine/wdpress/archive/2008/vol43




まとめ

クラウドAMAZON EC2/S3のすべて (ITpro BOOKs)

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