たまには、若干マニアック(そうでもないか?)なネタを書いてみる。
今年の春くらいに、久しぶりに家内にサーバをたてようと考え始めた。
動機はたまりつつあるマルチメディアファイル(主に音声・映像データ)のための巨大貯蔵庫(1TBレベル)兼バックアップである。
RAIDを組んでみたかったというのもある。学生時代に上位者の下でRAID構築経験はあるが、自力でやったことはないし。
というわけで、そのタイミングでたまたま、かなりお買い得なキャンペーンをやっていたこともあって、サーバ用に水冷マシンを購入した。我が家の間取りは1Kなので、静かなマシンは大前提だ。
ところが、購入1ヵ月後に、ずっと使っていたメインマシンが故障してしまう。
何をどう頑張ってもブートすらせず、挙句の果てにBIOS画面にすらたどり着けなくなる始末。数秒単位で再起動がかかるため、電源まわりか、ボードのコンデンサでもイカれたんだろう。無念。
そんなこんなで、面倒くさがってマシンを修理にも出さず、サーバ用途で買ったはずの水冷マシンがメインマシンになってしまい今に至る・・・orz
で、最近、色々試したいことが出てきて、常時触れるLinux環境が欲しくなった。VMwareでもいいのだが、「常時稼動」で試したいこともあって、それを考えると専用のサーバが欲しい。
そこで、玄箱(クロバコ)を購入するに至ったわけだ。
(我が家はルータからハブまで、LAN内の通信経路がギガイーサネット対応なので、玄箱も1000Base-T対応のものを購入。15000円程度。)
玄箱とは、玄人志向さんから出ているNASキットである。NASとはいってもCPU、メモリ、NIC、USBポートを装備し、中ではLinuxがブートする、見方によっては立派なサーバである。
もちろんCPUやメモリは貧弱なので、多人数向けのサーバ公開には向かないが、機能を試す程度や内輪向けなら、まったく問題なさそうだ。
この玄箱に標準でセットアップされているOSは、Monta Vista Linuxというディストリビュ─ションだが、慣れない人間には設定ファイルがどこにあるかもわかりにくく正直使い辛い。
というわけで、この玄箱に普段使い慣れている、かつアップデートなど運用も楽ちんなDebianなどのディストリビューションに載せ換えてしまおうというのがハックの趣旨である。
・・・長々と経緯を書いてしまったが、肝心のやり方は割と簡単。
既に解説サイトがたくさんあるので、ここには大まかな流れを書いておこう。
(詳細は下記リンクより参照)
- 玄人志向のサイトから、玄箱ファームウェアアップデートファイルを入手
- ファイルを展開すると中にimage.zipが含まれていることを確認
- このimage.zipの中身は、さらに圧縮ファイル(tmpimage.tgz)が含まれているが、その圧縮ファイルの中身は、Linuxのディレクトリ構成そのまんまの状態
- 玄箱うぉううぉう♪さん等のサイトからDebianのイメージを入手
- Debianのイメージファイルを解凍し、ネットワーク設定等を適宜行う
- 設定完了後、圧縮(tmpimage.tgz)し、そのファイルをさらに圧縮(image.zip)
- もとの玄箱ファームウェアアップデートファイルに含まれていたimage.zipを、作成したimage.zipに置き換える
- 最後に、ファームウェアアップデートを実行!
てな感じ。完了後、telnetでログインすると、Debian化・・・されている!
ただし、現時点で提供されているDebianのイメージがWoodyなため、ここからSargeへのアップデートをはじめる・・・のですが、その話や使い勝手、試してみたこと等はまたの機会に。