先日、VCDS を使ったコーディングを行なったのですが、自分へのメモがてら使い方のログを残しておきます。
目次
VDCS とは
"VCDS (VAG-COM Diagnostic System)" は VW (Volkswagen, フォルクスワーゲン) / Audi (アウディ) グループの自動車向けの車両診断ツール。
Ross-Tech 社が開発したもので Windows OS 上で稼働します。
これは、車両のコンピューターの設定を書き換えられることができる代物で、輸入車など、各国の規制にあわせて設定されているメニューなんかの ON/OFF が、ツールを使うことで切り替えられるようになります。
いわずもがなですが、これを使うことで、ディーラーの保証が受けられなくなる可能性もあるし、間違ったり、適当に触ってしまうと、最悪、車両が正常に動かなくなる可能性もあるので、お約束のワードですが、自己責任でお願いします。
実際に動かすためには
以下が必要となります。
- Windows OS が稼働しているPC
- VCDS 専用ケーブル
- VCDS のソフトウェア
- 公式サイトよりダウンロードできます
正直、別のソフトウェアがよからぬ動きなんかをして、車両に悪影響を与えてしまうと怖いので、私は、もう使っていない古い PC に Windows OS をクリーンインストールして、余計なものは全てアンインストール&非常駐状態にして、 VCDS のソフトウェアだけが稼働する環境を作ってしまいました・・・。
さて、VW または Audi の車両と、上記の3つを揃えた上で、まず Windows PC に公式サイトよりダウンロードしたソフトウェアをインストールします。
インストール手段は色々なサイトにも書いてあるので割愛しますが、ソフトウェアとドライバのインストールが完了した時点で、PC の USB ポートと車両の OBD ポートにケーブルを接続し、ソフトウェアを起動しましょう。
これで準備は完了です。
起動してテストを行う
さて、前提ですが、使った VCDS のバージョンは 19.6.0 、車両は Audi RS3 Sportback (8V, MY 2018) です。
起動したら、まず "Options" ボタンをクリック。
次にこちらの画面で、USBポートが選択されていることを確認して、 "Test" ボタンをクリック。
すると、こんな感じで、
Port Status: OK
Status: Ready K1: OK K2: OK CAN: OK
と、テスト結果が表示されていれば OK かと思います。
(古い車両とかだと CAN が OK にならないケースもあるようですが、一応先に進めるらしい。)
テストが終わったら、元の画面で "Save" ボタンをクリック。
車両のコンピューターをスキャン&ログの取得
次にトップに戻って、 "Auto-Scan" ボタンをクリック。
こちらでは、"Select chassis:" のところで、自分の車両を選択します。
選択したら "Start" ボタンをクリックして、数分程度待ちます。
結果が表示されたら、一応確認しておきましょう。もし車体で何かエラーが出ていたら、ここで表示されていますし、もし何か意図せぬコーディングがされていた場合も、こちらで確認することができます。
こちらの内容は、車両のコンピューターのステータスや設定内容など、あとで現在の状態を把握できるデータとなるので、 "Save" ボタンをクリックして、ファイルに出力して保存しておきましょう。
各設定値 (チャンネルマップ) の一括取得
トップに戻って "Applications" をクリック。
"Controller Channel Map" をクリック。
この後のエントリで、デイライト関連 (09-Cent. Elect. に含まれる) のコーディングを行うので、 Address は "09" を入力し、 security access code には "31347" (09-Cent. Elect. に対応したセキュリティコード) を入力します。
Function は "Measuring values" と "Adaptations" をチェック、Output は "CSV file" をチェックしておくと、あとで Excel や Numbers とかで確認しやすいのでオススメです。
最後に "Go" ボタンをクリックすると、チャンネルマップのファイルが VCDS ソフトウェアのインストールディレクトリ配下にある Logs フォルダに出力されます。
(09-Cent. Elect. は項目が多いので数分くらいかかるかと思います。)
出力されたファイルには、コーディング可能な項目 (チャンネル) と現在の設定値が出力されているので、コーディングする際の参考にします。
と、この辺までが準備作業となります。
次は、実際に VCDS でコーディングを行なっていこうかと思います。 (次回に続く)
今回はここまで。それでは!=͟͟͞͞(๑•̀=͟͟͞͞(๑•̀д•́=͟͟͞͞(๑•̀д•́๑)=͟͟͞͞(๑•̀д•́