Linux での CPU 使用率の steal (st) 値

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top とか vmstat で眺めていると st (steal) という項目がある。

これは、kernel 2.6.16.21 以降で新しく加わった項目で、ゲスト OS がリソース要求を行ったにもかかわらず、CPU リソースを割り当ててもらえなかった時間の割合らしい。

●steal値で把握できるCPUリソースの状況

 この状態は、vmstatコマンドを使えば容易に確認できます。usr列、sys列の値が合計で50%までしか上昇せず、代わりにsteal列に残りの50%近い値が表示されると思います。

  steal列には、ゲストOSがリソース要求を行ったにもかかわらずCPUリソースを割り当ててもらえなかった時間の割合が表示されます。steal列に 0%以外の値が表示されている場合はCPU利用率閾値設定が行われているか、ほかのゲストOSあるいはホストOSが同時にCPUリソースを要求して「取り合い」の状態になっていることが考えられます。

 特に閾値を設定していないにもかかわらずこのstealの値が高いようであれば、そのホストサーバは全体として過負荷になっているか、前述のCPUマッピング設定がアンバランスになっている可能性が高いと判断できます。

http://www.atmarkit.co.jp/flinux/rensai/xen05/xen05b.html